これを読んでいるあなたは喫煙者だろうか、それとも嫌煙者だろうか。
 煙草の煙りには、ニコチン・一酸化炭素などの有害物質が含まれ、
 喫煙によって循環器系、呼吸器系への悪影響がみられて、
 肺癌をはじめとした様々な癌と密接な関係にあると言われている。
 しかし、そのように身体に害が在るからと言われても、煙草は依存症が残り、
 吸い出すとなかなか止められないのが現実である。
 全額政府出資の特殊法人であった日本専売公社(現 JT)は、民間企業へと移行され、
 喫煙者と供に禁煙権や嫌煙権によって攻撃をされ続けている。

  現在では、駅の構内や飛行場、病院、レストランを始めとして、
 喫煙そのものが制限されたり、
 ある特定の場所のみで喫煙を許されるという喫煙席が登場し、
 東京都千代田区に至っては、「歩きタバコ禁止令」が発令され、
 違反すると約2千円が罰金として摂取されている。
 歩きながらの喫煙など言語道断だと言われればそれまでだが、
 喫煙者の喫煙権を全く無視した動きと成っているのではないだろうか。

  確かに煙草の煙りが嫌いな人々に取っては、それは問題であろう。
 しかし、その煙草が好きな人がいるのも事実であり、
 喫煙者のわたしから言わせて頂くなら、
 嫌煙者の為に条例まで創り、喫煙者から罰金まで摂取しようとは、
 こちらの方が言語道断なのである。確かに歩きながらのタバコはマナー違反で、
 すれ違いざまに他人の手や子供の顔を火傷させたりする可能性もある。
 しかし、その場合は『傷害罪』を適用して処罰を与えればよいことで、
 普段からそのような罰金制度を行なわなくてもよいと思うのである。

  このようなルールや制度は、
 健康ブームと「主流煙を吸って身体を壊すのは勝手だろうけど、
 副流煙を他の者や嫌煙者に吸わせるな」という事が原因であると考えられる。
 しかし、歯磨きやシャンプーに含まれる「ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)」、
 赤ちゃんのお尻拭きペーパー等には「プロピレングリコ−ル」、
 化粧品には「ホルムアルデヒド」、
 「ジュタノールアミン(DEF)」など、
 発ガン性物質が混入した製品を使用しているにも係わらず、
 目立つ煙草だけを攻撃対象とすることは遺憾なことだと思うのである。

  税率の対象に真っ先に選ばれたりで、ふところ具合もさることながら、
 最近では喫煙者ということで肩身が狭く成ってきている。
 しかし、この1本の煙草にどれだけの税金が加算されているのかを知っているだろうか。
 一箱が20本入りで270円として、
 1本当り約7.6円。ナント、一箱の約56%が税金なのである。
 自分の身体を痛めつつも毎年約5万円余りを納税していることを考えると、
 肩身の狭い思いをすることなく、堂々と威張ってイイと思うのである。

  仮に喫煙者の全てが完全に煙草を止めたとしよう。
 日本国が煙草の国内販売を禁止したと考えてもいい。
 この不況の中で、煙草が売れないとJTも倒産し、
 たばこ農家も打撃を喰らい、失業率がさらにUPすることになる。
 しかも喫煙者のほとんどが年間に5万円も納税していたものが
 完全になくなるとどうなるであろう。
 消費税の増率に繋がるとは考えられないだろうか。

 もしそうなるとすれば、遥かに問題は大きくなるのである。
 それは極端な言い方かもしれないが、嫌煙者に国が全面的に後押しをして、
 喫煙者や元公社であるJTに対し、
 禁煙権や嫌煙権で攻撃するとはもってのほかである。
 日本の16歳以上の人口が1億840万人で、喫煙者の人口が3360万人とするなら、
 3人に1人は喫煙者ということになる。施設面積の1/3は喫煙して可能な場所になり、
 10両編成の車両は3両、飛行機の1/3は喫煙席でなければ、
 喫煙者を差別したことにもなるのである。

  国はこのことを考慮して、全ての公共施設に大型の空気清浄機を導入し、
 JRや私鉄、飛行機、列車もその導入を義務と定めることにする。
 すると清浄機のメーカーや関係各工場は活気に溢れ、
 過去最悪と言われる5.5%失業率も雇用促進によって少しは解消されるであろう。
 喫煙者が居ることによって、日本自体が明るく生まれ変わるのである。
 頭から煙草を敬遠せず、
 日本を創っている1/3は喫煙者なのだという現実を噛み締めて、
 その人々が堂々と紫煙を立ち上げることが出来る社会にして欲しいと思うのである。
 「こんな馬鹿な考えを持つ者も居るんだ〜」と思った、そこの2/3に入るあなた。
 お国の為に何かしてますか。
 自分の身体を犠牲にしてまで、お国に奉仕できますか。

 =参考=
 禁煙権とは、煙草の煙を意図せずして吸わされないことを人権と考え、
 公共スペースや子供や非喫煙者などの健康をまもるために設定された権利である。
 嫌煙権運動とは、自分の意志と無関係に好まない煙を
 浴びせられることに対する抗議から煙を浴びせられないよう、
 公共の場所での喫煙の制限しなどを求める運動である。